暫定版


 皆さんはどんなテーマパークに行かれたことがありますか? 東京ディズニーランド?ハウステンボス? それでは、どんな目的で行こうと思ったのでしょう? 人気だから?乗り物に乗るため?お子さんがねだるから?

 もしいつも行くテーマパークに飽きたなら、他のテーマパークにも目を向けてみませんか? いやいやどうして、全国のテーマパークの中にはユニークなものが多く、新しい目的を持って行くと、意外や楽しいところがいっぱいです。

ここでは、普通のパンフレットやガイドでは分からない「こんな所に目をつけてテーマパークに行ってみよう!」を紹介します。

 

【広い広い園内を歩こう】

 日本で一番広いテーマパークはどこか? それは長崎のハウステンボスです。広さはざっと150万平方メートル。何とあの東京ディズニーランドの2倍、東京ドーム30個分なのです。もうここはテーマパークというよりも、一つの「街」なんです。
 街、というぐらいだから、ハウステンボスの中には色んな施設があります。郵便局があったり銀行があったり、消防署があったり警察があったり、薬局があったりガソリンスタンドまであります。もちろん人が住む別荘やマンションもありますので、本当にここで生活するためのあらゆる物がそろっていると言っても過言ではないんです。

 もう一つ広いといえば愛知県にあるリトルワールド。こちらは120万平方メートル。とても1日では見て周れないほどの園内には、世界中の特徴ある家屋という家屋がいっぱい詰まっています。
 日本のふるい家屋から、ヨーロッパ地方の建築物、モンゴルのパオなど色々。見ているうちに、世界中の人々の生活に触れることができるようです。

 どちらも特徴は、あまりにも広すぎて園内には巡回バスがまわってるほど。もし途中で疲れ果ててしまったら、無理せずに乗りましょう。
 ハウステンボスには、自転車の貸し出しもあります。これがまた便利でついつい利用しちゃいます。短時間で高率よく周ろうとする人には欠かせませんね。

【こんな建物見つけた!】

 テーマパークには、ここに来る人に現実と違う別世界を見せようという演出がされています。そのため、時には普通では見掛けないような面白くて珍しい建物が建っていることがあります。

 中でも新潟ロシア村のシンボル「スーズダリ教会」は、典型的なロシア建築を模していて、その真っ青で丸っこい尖塔がとても可愛らしく印象的です。
 新潟ロシア村はもともと山の中に丘の上に作られており、新潟駅からバスで行く事ができるのですが、やまあいを抜けてこのロシア村に到着する時、まさにこの建物がだんだんと見えてきて、不思議な出会いを演出しています。

 またハウステンボスにある「パレスハウステンボス」は、オランダ女王の宮殿を忠実に再現したもので、その完成度には感嘆します。何しろ外壁のメジが2mm違っていただけで、工事を一からやり直させたという逸話があるほどです。
 内部に関してもほぼ忠実に再現されており、ここでは時期ごとにテーマを設けた美術館になっています。ただ1ヶ所、女王の部屋だけは拝謁することができなかったため、ここだけは実際の宮殿とは違って、部屋中をキャンパスにした絵画の間になっています

 栃木県のウェスタン村には、あのアメリカはサウスダコタにある歴代大統領の顔が並ぶ「マウントラシュモア」が3分の1スケールで再現されており、知らずに近くを通ると思わずびっくりします。この「マウントラシュモア」の内部はイベントステージになっており、アメリカの50の州を1年1年持ち回りで紹介するショーを行っています

【テーマパークにはお城が一杯】

 東京ディズニーランドのシンデレラ城の影響か、多くのテーマパークにはお城がシンボルとして作られています。

 このお城にも色々ありまして、グリュック王国(北海道)には、ドイツの古城を再現した「ビュッケブルグ城」があり、クリームイエローの外壁と厳かな雰囲気がとってもメルヘンチックな感じがします。内部はホテルになっているので泊ることができます。
 登別マリンパークニクス(北海道)には北欧らしい幻想的な「ニクス城」があり、とんがり帽子みたいな2つの尖塔と湖に浮かぶレンガの外壁がこれまた美しいです。内部は水族館になっているのが特徴的です。
 大理石村(群馬県)には日本で始めてイギリスから本物の古城を移築した「ロックハート城」、それほど大きくはないけど総石造りで本物の古きイギリスの香りがしそう。何でもこのお城、実は俳優の津川雅彦氏の所蔵だったものを、こちらに移築したものだそうです。
 志摩スペイン村・パルケエスパーニャ(三重)には彼のフランシスコ・ザビエルが生まれたという「ハビエル城」があり、内部では古きスペインの歴史や文化に触れることができる美術館になっています。
 ハウステンボスにも入国口すぐにオランダ中世の「ナイアンローデ城」があり、昔の騎士や貴族の様子が見られる、、、と思ったら何とここの2階は「テディベアキングダム」というテディベアの博物館になっています。

 そうそう、日本のお城だってありますよ。伊勢戦国時代村(三重)の「安土城」はとっても豪華絢爛。あの織田信長が建てたという伝説のお城を史実に照らし合わせて再現。日本のお城の概念をくつがえすような鮮やかさです。そう言えば、ここの黄金の茶室は一見の価値アリです。
 どの国でもお城というものはその国の象徴でもあるので、外国村と呼ばれるテーマパークには欠かせないものなんでしょうね。

【世界一周気分で行こう!】

 世界一周の気分が味わえるといえば、栃木県の東武ワールドスクエアが有名ですが、実は他にも色々あるんです。

 前出のリトルワールドには、野外民族博物館と言われるだけに世界各国の特徴ある住居や家屋が再現されています。中にはヨーロッパの木組みの家屋やモンゴル族やインディアンのテントに加え、日本の旧家も展示されています。

 それから世界一周にはちょっと足りないのですが、レオマワールド(香川県)にある「オリエンタルトリップ」というエリアには、アジアの遺跡などが一堂に会してて、イスラムのモスクバザールや、タイのアンコールワット風寺院まであるのにはビックリです。

【眺めがとってもいいテーマパーク】

 本来テーマパークは現実の世界を忘れてもらおうと、テーマパークの外が見られないようにあまり高い展望台は無いのですが(東京ディズニーランドなんかそうです)、中には自然に囲まれた環境を十分に活かしている所もあります。

 ハウステンボスのシンボルタワー「ドムトールン」は、高さ105mもあるオランダの教会を再現したもので、実は展望台になっています。ここから見るハウステンボスとその先に広がる大村湾を見ていると、まるで時間が止まったかのよう。夕闇に輝くハウステンボスの街並みもキレイです。

 他にも、園内の観覧車から見る緑に囲まれたハーモニーランド(大分)や、すぐ先に的矢湾が広がる志摩スペイン村(三重)も、なかなか眺めがいいですね。

【夜景にウットリできる所】

 景観演出にはもっとも力を入れているテーマパークには、夜のライトアップやイルミネーションがたまらなく美しい所が多くあります。

 ダントツにお勧めなのが、今年出来たばかりの倉敷チボリ公園(岡山)。単色の電球が数多く並んだライトアップの概念を取り払い、園内には赤や青や黄色や緑の街灯が立ち並び、夜には淡くカラフルな幻想的空間が道端や木々の周りや池のほとりに出現します。これには本当にうっとり出来るものです。

【夢の続きは園内で…】

 テーマパークに行って一番辛い時。それは楽しい思い出を振り切って帰ろうとする時。しかしそんな思いをさせないよう、園内に滞在して夜まで朝までその雰囲気を味わうことの出来る所があります。

 その代表格がリゾート型テーマパークのハウステンボス。園内には4つのホテルがあり、宿泊者は夜のカジノ遊びや朝のジョギングが楽しめます。一度園内のホテルに泊まったらもう、外のホテルには泊まれなくなりますよ。

 他には前出のグリュック王国のお城が実は日本初の古城ホテルで、客室の宮殿みたいと人気のようです。新潟ロシア村の「マールイホテル」も小さいながら可愛らしいホテルです。レオマワールドにも豪華な「レオマリゾートホテル」があります。

【美味しいテーマパーク】

 テーマパークに欠かせない施設として飲食・物販施設があります。特に日本人は買い物が好きですし。

 そういうショップやレストランが多いのが、やはりハウステンボス。園内の60軒近くのショップにはキャラクターグッズを始め生活必需品からブランドまで売っており、60を越すレストランには欧風料理から海鮮・和食・中華など世界各国の料理が楽しめるようになってます。特に「タンテアニー」というケーキ屋は、ハウステンボス一の人気を誇っています。

 都市型テーマパークの筆頭・ナムコナンジャタウン(東京)にも、福猫寿司や満福軒といった面白いお店や美味しいお店があり、中を覗くだけでも楽しめます。

【地ビールが飲みたい!】

 今や全国各地に登場し、地元活性化の有力手段ともなっている「地ビール」ですが、同じく各地に地域活性化の元登場したテーマパークにもたまに見られます。

 新潟ロシア村では、まさに園内で「森の地ビール」というオリジナル地ビールを製造して、新たな人気を博しています。

 宮沢賢治の物語を再現したけんじワールドの併設ホテル・森の風鴬宿では、地元の「銀河高原ビール」が味わえます。ハウステンボスにも地ビールではないですがオリジナルビール「ゴールデンホップ」が売られています。

【家でも楽しむテーマパーク】

 最近は家でも全国各地のテーマパークが楽しめるようになってきました。それはインターネットを使う事です。最近では全国のテーマパーク運営サイドが各ホームページをインターネット上に公開しており、家にいながらにしてテーマパークの案内を見たり、ちょっとした仮想体験なんかが出来るようになってます。

 とりあえず、これをクリックしてみましょう!

 どうでした? なんだか色んなテーマパークに行きたくなってきませんでしたか? もし今度の週末、今度のお休みがありましたら、こんな全国各地のテーマパークに足を延ばしてみて下さいね。

 

これは『建築forum』2月号に載った私の文章をもとに構成しました。


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